はじめに
at first...
文具店に長年勤務していると、数多の質問に遭遇します。
その中でも、新米文具担当社だった頃に困った難解質問集ベスト3は下記のような感じです。
ボールペンの替芯
万年筆のインク交換について
システム手帳のサイズ選び方について
1と2もじっくり時間をかけてお話ししたいところなのですが、今回はシステム手帳に絞って書いていきたいと思います。
このように新米文具店員も実はちょっと困ってしまう「なんとなく難しく」「どうもはっきりしない」システム手帳ワールドを体系化し、多くの方に良さが伝えられれば良いなと考えながら執筆しております。
システム手帳とは
What is System Organizer?
システム手帳とは、リングバインダーに専用の紙(KDMではシステム手帳リフィルと呼んでいます)を綴じ、予定を管理する手帳の一種です。主に外側のリングバインダーを指して「システム手帳」と呼ぶことが多いです。
Wikipedhia(ウィキペディア)によると、かつて牧師さん、軍人さんなどは覚えておかなければならないことがあまりにも多いため、システマティックに記録しておくための手帳だったということです。
変遷
History
80年代後半に日本へ上陸し、映画の小道具としての活躍などメディアをを通して徐々に広がっていきました。当時の人気は相当なものだったそうで、売場が混雑しすぎたためにお客様が酸欠で倒れたり、最後の1冊を巡ってけんかが発生したり、、、と隆盛を極めました。
強い輝きのあとには、必ずといって良いほど闇が待っています。
多くのメーカーがシステム手帳部門に参入し、あっという間にこのカテゴリは陳腐化してしまいます。
短く激しいブームは去り、多くのメーカーが消えていきました(消滅してしまったところ、生産をやめてしまったところ色々)。
つまり、今回こちらのサイトでご紹介できるメーカーは、この変遷を経て2013年まで生き残った猛者ばかりです。
【余談】
こうしてノートや手帳について考えるといつも感じることがあります。
人間には多くの情報をいつでも引き出せるように整理・構造化しておきたいという欲求が備わっているようで、この欲求を実現させるツール(ノートやシステム手帳、デスク収納など)を見ると瞬間的に強い憧れを持ってしまうのではないかと考えております。
こういった心のメカニズム故に、ブームが去った今もシステム手帳はビジネスマンの気になるツールとして存在し続けているのではないでしょうか。
システム手帳の良さ
Advantages
システム手帳は1980年代に輸入が開始されたFILOFAXを皮切りに、大流行しました。
しかし、前述の通り現在は綴じ手帳(ノート型)の隆盛によりちょっと下火気味というところです。 KDMが考えるシステム手帳の良さは、下記の3つ。
様々な機能のページを組み合わせることが可能
メモページやアドレス帳、プロジェクト管理表など書く場所が足らなくなれば、リフィルの付け足しが可能なのです。
メモ欄が少ないという意見をノート型手帳ユーザーからはよくききますが、この難点を見事にカバーしています。
また、この付け足し機能により、システム手帳1冊で全てを完結させるという利点もあります。
持ち歩くページの取捨選択が可能
実はこちらも大事なポイント。確かに残して置きたい予定やメモもたくさんあるのですが、ある一定の時間を過ぎると過去の予定は持ち歩く必要がなくなります。
システム手帳の場合リングで綴じてあるだけなので、1頁ずつ取捨選択することができるのも魅力です。
そして、過去の予定表というのはなかなか捨てられないという方も多いと思います。
そんな方のために、使い終わったリフィルを保存しておくための「保存バインダー」もございます。
ページ順列の変更が可能
アドレス帳や、カレンダーなど1日に何度も閲覧する頁は使いやすい場所においておきたいですよね。
こういった順列変更というのもノート型手帳にはできない素晴らしい機能の一つです。
現代のシステム手帳のサイズ
Size
zoom!
現在主流になっているサイズ
A5 6穴
「縦210mm×横148mm 6穴のリフィル」を挟むためのバインダー。書き込むことが多いヘビーユーザー用です。しかしながら、大きさはB5ノートほど(小学生の方が使う学習帳ぐらい)、厚い物になると50mm程度の厚みがあり、非常に重たい手帳です。しかし、その高機能さゆえ、システム手帳人口が細っている中でも人気が継続しているサイズです。
バイブル 6穴
「縦約170mm×横95mm 6穴のリフィル」を挟むためのバインダー。システム手帳の中ではもっとも普及しているサイズです。リフィルも様々なフォーマットが充実しており、初めて使いたいと考えている方におすすめするサイズです。
ジャストリフィルサイズ
レイメイの独自仕様で、基本的にバイブルサイズと全く同じものですが、リフィルとほぼ同じサイズのバインダーを指す名称です。そのためタブインデックスなどが付くリフィルははみ出してしまうのでリフィル選びには充分ご注意ください。
HB×WA5 6穴
アシュフォード独自仕様サイズです。縦はバイブルサイズ(約170mm)、横はA5サイズ(148mm)という正方形に近い形状です。最も使用人口の高いサイズはバイブルサイズなのですが、リング周りには文字が書きにくく、ストレス無く書き込みができる面積は限られています。この問題を解消すべく、横幅をぐっと長くして書き込み面積を確保しました。
ナロー 6穴
KNOX(ノックス)の独自サイズです。縦、6つの穴のピッチなどはバイブルサイズと全く同じで、横幅はミニ6穴サイズという細長いフォルムです。分厚く野暮ったくなりがちなシステム手帳をスマートに携帯できるスタイリッシュなサイズです。
【豆知識】ごくごく僅かですが、日本能率協会さんからも近いサイズのリフィルが発売しております(172mm×81mm)。
ミニ 6穴
「リフィルサイズ縦約126mm横80mm 6穴 」のリフィルを挟むためのバインダーです。各社バイブルサイズに次ぐ品揃え。非常にコンパクトで、ハンドバッグにも入れられる大きさという理由から女性ユーザーが多いようです。
マイクロ 5穴
「リフィルサイズ縦105mm横61mm 5穴」のリフィルを挟むためのバインダーです。システム手帳の中では最小で、スーツの胸ポケットや裏ポケットに忍ばせることができるため、重宝されてきました。残念ながらユーザーの激減を理由に撤退するメーカーが多く、現在メモリフィルなど日常的に手に入るのはアシュフォード、日本能率協会のみとなってしまいました。同じ理由でバインダーもほとんど出回っておらず、既にちょっとした貴重品です。
フランクリンクラシックサイズ 7穴
フランクリンコンパクトサイズ 6穴
フランクリンプランナーの一番人気サイズ。穴のピッチはバイブルと同じですが、横幅が若干フランクリンの方が広いので完全な互換性があるとは言いづらいところです。
フランクリンポケットサイズ 6穴
稀少仕様
能率普及版手帳 8穴
84mm×140mmというバイブルサイズとミニ6穴サイズの中間に位置しています。実は日本能率協会の能率手帳普及版サイズとして発表され長らく愛されてきました。2010年惜しまれながら生産終了が決定し、徐々に手に入りづらくなってきております。(日付の入ったリフィルはすでに生産終了です)
パイロット8穴
実は、かつて6穴システム手帳が流行する以前、日本では8穴のシステム手帳が一般的だったと言われています。なんと筆記具メーカーのパイロットから、150mm×96mmの8穴リフィルとバインダー、そして124mm×70mm8穴リフィルとバインダーの2種類が2013年現在も販売されております。
A5 6穴Quovadis専用
紙のサイズはA5なのですが、穴のピッチはバイブルサイズという特殊規格のシステム手帳。現在日付入りは発売されていないようです。
番外
ルーズリーフ型
実はルーズリーフとシステム手帳の差は曖昧です。
5穴、6穴、8穴のバインダーとセットのリフィルを指してシステム手帳と呼んでいる傾向が強いようです。
おそらくノートとして使っているルーズリーフバインダーにも予定表を挟み込みたいという要望から生まれたのではないでしょうか(推測です)。メモリーフはシステム手帳リフィルと異なり、一般的なルーズリーフのためどんな文具店でも比較的手に入れやすいというところです。
しかし、予定表フォーマットなどのバリエーションに乏しいのと日付入りのリフィルは生産量が少ないのが難点(毎年売り切れ必至です)。
A5 20穴
近年スタンダードになってきたルーズリーフサイズ。
B6 26穴
学生さんのスタンダードサイズ。
A4 30穴
ビジネス文書はほとんどこのサイズで発行されますので、ビジネスに携わる方はこのサイズをご利用される傾向が強いようです。
代表的なメーカー
Common
FILOFAX
イギリス発祥のシステム手帳のパイオニア。全ては彼ら(FILOFAXの前身ノーマン&ヒル社)の革製表紙で、紙製リフィルを綴じるという1921年の提案からスタートしたのです。戦後工場が全焼してしまっても、手帳に控えてあった顧客名簿から復興したという伝説を持っています。この話を聞いたときに、ある著名な数学者の言葉を思い出しました。「私たちがどこへでも持って行けるのは、心と知性(確かこんな感じだったと思います)」きっとファイロファックスの本質は燃えてしまった社屋ではなく、手帳に記されていた顧客名簿だったのだと思います。 古くは高い耐久性を評価されており、現在でも高級システム手帳の代名詞。
【豆知識】名前の由来は復興に尽力したグレース・スカールの個人用ファイル「FILE of Facts(真実のファイル)」
アシュフォード
リフィル、ジャケット(彼らはシステム手帳をビジネスシーンにおいて自己表現のの大事なツールと考えており、バインダーをジャケットと呼んでいます。)共にサイズ、素材、価格帯、カラーが非常に充実しており、日本を代表するシステム手帳専門メーカーと言っても差し支えありません。
ジャケットは革製がメインで、縫製やコバ仕上げなども非常に美しくクォリティの高い仕上がりです。リフィルもたくさんの種類が発売されており、近年では「HB×WA5」など新サイズ開発によるシステム手帳カルチャーの維持・発展にも寄与しています。
日本能率協会
産業界における品質と生産性向上のための企業経営の診断、調査研究、教育を目的とした社団法人としてスタートしました。社団法人とは元来営利を目的としていないため、手帳の販売により利潤を得るということは組織の目的にかなっておらず、手帳販売が開始されるのは後のことになります。
どうやら教育事業の一環で教材として作られたのが能率手帳の始まりのようです。組織沿革を読んでみると1970年代末期から通信教育のための会社組織設立の動き起こり、人材育成、ビジネスツール販売(手帳の販売)、出版事業を手がける会社組織になっていったようです。特にリフィルの日本全国普及率は高く、ユーザー数は最も多いと推測されます。また、サイズ展開もA5、バイブル、ミニ6、マイクロ5穴と主要サイズを押さえており、フォーマットバリエーションも豊富であるのが特徴です。日本能率協会のリフィルは「Bindex」というブランド名で1987年より発売開始されています。
KNOX(ノックス)
バク(「夢を運ぶ」ドリームポーター)が目印です。最初はバッグのブランドとして東京青山に誕生しました。その後、80年代後半からシステム手帳のバインダー・リフィルをトータルでデザインし始めます。「機能的美しさ」をテーマにデザインがなされており、2008年のブランドロゴ変更を経て、更に洗練されました。リフィル、バインダー共に繊細な表現が多く、デザインコンシャスなユーザーから強い支持を得ています。近年新たに「ストラップスタイル」というネックストラップにビジネスツールを自由に組み合わせて使うアイテムの開発など、新たなビジネスツール開発にも熱心です。
レイメイ藤井
もともと紙の卸売業からスタートしたメーカーさんです。特にリフィルは広く全国的に広く販売されており、安定的に入手できる良さがあります。また、3つのブランドに製品を分けており、エントリーモデルからハイエンドモデルまで揃っているのも素晴らしいです。
ダヴィンチ
レイメイさんのシステム手帳最上級ブランドの名称。トモエリバーという専用ペーパーが使われており、薄く(かさばる傾向の強いシステム手帳にとってコンパクトさは大事なファクターです)、透けにくく、滑らかな書き心地を実現しています。
キーワード
ダヴィンチシリーズとほぼ同じフォーマットがそろっている、リーズナブルなライン。
ラセ
レイメイさんのミニ6穴ブランド。女性ユーザーを強く意識したカラフルなデザインが特徴です。
ダイゴー
実は日本の中で、糸綴じ(製本時に糸でかがってとじる)手帳を生産できる工場はそんなにたくさんありません。その中の一角を担う老舗手帳メーカーです。勿論システム手帳も企画・生産されております。全般的に比較的お手頃な価格で発売されておりので、まずシステム手帳を利用してみたい!という方におすすめしております。
AQUDO(Cookday)
Cookdayというブランドでオリジナルリフィルを作られております。実は、ファイロファックスが日本に進出する際に大きく貢献された方が立ち上げられたブランドです。再生紙ですが書き心地も滑らかで、裏移りもほとんど無く、高い強度を誇る高級感あふれる出来映えです。※現在のところKDMでは日付入りリフィルのみにお取り扱いです
Quovadis
「発明」とまで呼ばれたバーチカル型予定欄手帳発祥のメーカー。システム手帳は、現在ミニ6穴サイズとバイブルサイズのみ作られております。実はかつて、A5サイズも存在していたのですが、他社のA5サイズとは異なり「紙の大きさはA5、6つの穴のピッチはバイブル」という珍しいものでした。クォバディスA5サイズシステム手帳をお持ちの方は、くれぐれもリフィル選びにご注意下さい。
マルマン
日本の代表的なノートメーカー(図案シリーズスケッチブック、ニーモシネでさらなる有名人に!)ですが、データプランというシステム手帳リフィルも販売していらっしゃいます。なかなかの人気シリーズです。またノート専門メーカーらしく、A5サイズ20穴、B5サイズ26穴、A4サイズ30穴といったルーズリーフタイプの予定表リフィルを発売しているのも特徴的です。
エトランジェ・ディ・コスタリカ
日本の文房具にデザインという光を当てたパイオニア的なメーカー。整然としていて、システマティックで、なおかつ感性溢れる出来映えながら、リーズナブルな価格設定も魅力的です。
ユナイテッドビーズ
システム手帳メーカーとしては後発ですが、貴重なA5サイズリフィルが存在しており静かなる人気を得ております。また革製では高すぎる、合皮では風合いがいまいちという層に帆布貼りの比較的安価なバインダーが人気です。
エイチ・エス
プラスティック製のバインダーを作っていらっしゃいます。保存用バインダーとして人気です。
フランクリンプランナー
元々はハイラム・W・スミス著書「タイム・クエスト」を実践するために作られたフランクリン・クエスト社と(現在の手帳はこちらが基礎になっています)、7つの習慣で有名なフランクリン・コヴィ博士のコヴィーリーダーシップセンターが合併してできた企業です。コヴィ博士の提唱する7つの習慣を実践するための手帳です。サイズ規格が他社とは大きく異なっており、互換性がほぼありません。(例外:フランクリンコンパクトサイズと他社バイブルサイズの穴のピッチは同じ)
ライフ
高級ノートメーカーです。あまり知られてはいませんが、かつて8穴システム手帳を販売されておりました(現在はすでに廃番となっております)。一度は企業自体がなくなりそうになりましたが、見事に復活を果たしました。その大きな役割をになったのが今や高級ノートの代名詞となった「ノーブルノート」です。そのノーブルシリーズとしてシステム手帳用メモリフィルがA5、バイブル、ミニ6穴の3サイズで生産されております。
システム手帳バインダーの構造
Structure
リング
システム手帳の象徴ともいえるのがこのリングです。リングの内径で閉じられるリフィルの枚数が決定します。
表紙
革
耐久性に優れ、毎日丁寧にお手入れすることによって美しいツヤが出てきます。効果ですが、所有する満足感を与えてくれることでしょう。
合皮
近年の合皮は非常に質が高く、一枚革と思ってしまうようなクォリティのものもあります。革にくらべお手入れが簡単なのも魅力的。
布
革の重厚感がいまいち、という方には軽やかなファブリック製がおすすめです。耐久性が革に比べると低く、汚れにも弱いため保存用ファイルとしてご利用の方が多いようです。
プラスティック
廉価なため、保存バインダーとしてはこれが一番。
とじ方
留め具なし
ベルト
スナップ
ゴムバンド
ジッパー
ペンキャッチャー
筆記具を差しておくためのパーツ。
細いペンしかセット出来ないという声を反映し、最近ではアジャスター式でLAMYサファリ程度までセット出来るものも出てきました。
※すべてのバインダーについているというわけではありません
システム手帳リフィル
Refills, Accesories
予定表
日付入り
日付なし
アクセサリー
メモ
予定欄には書ききれない雑記、特記事項の書き込みに使いましょう
アドレス
携帯のアドレス帳は便利ですが、破損や充電切れリスクがある以上必須なのかもしれないですね
プロジェクト管理シート
長期にわたる仕事の進捗確認をするにはこれが一番です
to do
仕事が多い人はリスト化が必須です
金銭出納帳
先ずはレコーディングから
ポケット類
ポケット 書類が傷まないように保存できます
ジッパー付やカード用などバリエーションも豊富です
ペンホルダー
手帳はあるのにペンがない!という状況だけは避けたいですね
ペンキャッチャー
アジャスター式
ZOOM
栞
リフィルが増えると探せなくなるというジレンマを解消します
パンチ
大事な書類はなんでも手帳にはさんでおきたい方に
インデックス
分類は管理の基本
その他
備えあれば憂いなし
使い終わったリフィルを保管しておくためのファイルです。
人生の数だけ手帳の使い方もある
ちょっとだけ宣伝です。
このたびロングセラー商品の帆布製A5サイズ6穴システム手帳バインダーをKDMオリジナルで製作いたしました。
もっともっと自由に使って頂きたいという願いを込めて、表側は全くの無地です。
予定表、カタログ、メニュー表、日記帳、レシピ帳、アイディア帳、感性の赴くままご利用頂ければ幸いです。
システム手帳の選び方
How to choose
ここまででシステム手帳に関する基礎知識はご理解頂けましたでしょうか?
では早速自分に合った手帳を選んでみましょう!
サイズ
まずはサイズを選ぼう。適切なサイズは「どこに収納して持ち歩くか」「書き込みたい内容」で決まります。
持ち歩き方
トートバッグやリュックなど
これはひとえに普段持ち歩くバッグで決まってしまいます。トートバッグやリュックなど比較的大容量のバッグに入れることを想定されている場合はどのサイズを選んでもおおむね問題無いでしょう。
ハンドバッグ
マイクロ5穴かミニ6穴がおすすめです。大きくともナローサイズまでが良いでしょう。
ポケット
パンツやジャケット、シャツのポケットをお考えの場合間違いなくマイクロ5穴です。
鞄には入れない
手にもって持ち歩く方。手で持てればどんなサイズでも良いと思いますが、是非ナローサイズやバイブルサイズをクラッチバッグのように格好良く持って下さい!
ただし、置き忘れには充分ご注意下さいね。
書き込みたい内容
リフィルの種類はサイズによって随分異なっているため、自分の生活スタイルに合った有りフィルが存在しているかどうかというのはとても大切なファクターになります。
発売されているリフィルの種類を多い順に並べてみるとこんな感じです。
バイブル > ミニ6穴サイズ > A5サイズ > ナローサイズ > マイクロ5穴
バイブルサイズ
:供給メーカーも多く、種類も豊富です。そのため手帳としては若干中途半端なサイズに思うのですが使用人口が一番多いのも事実です。
ナローサイズ
:ノックスさんしか出しておりませんが、バイブルサイズとほぼおなじ種類のリフィルが発売されております
ミニ6穴サイズ
:バイブルサイズとともに供給メーカーは多いのですが、ビジネスシーンに適したバインダーデザインやリフィルが少ない傾向にあります。
A5サイズ
:供給メーカーはぐっと少なくなりますが、書き込みスペースに余裕があるという利点からビジネスシーンにマッチしたリフィルが揃っています。
マイクロ5穴
:供給メーカーは3社程度でリフィルの種類も数えるほどです。しかし、シャツのポケットやジャケットの内ポケットにはいる唯一のサイズでもあるため日付入りリフィル、バインダー共に売り切れ必至です。
リング
次に気にしたいのがリングの径。勿論径が大きいほど沢山のリフィルを収納できるのですが、手帳が分厚くなりますし、先述の通りリング付近は書き込みがしづらいという欠点もあるので注意したいところです。システム手帳はこまめに整理整頓をしないと、あっという間に満タンになってしまいます(リフィルを入れすぎると非常にめくりづらくなります)。
これはKDM内での目安ですが、バイブルサイズ・A5サイズでは20mm以上、マイクロ5穴・ミニ6穴では15mmを越えると大型の部類にはいると思います。
径が小さくとも大きくともこまめに整頓して機能的に使いたいですね!
素材
おおざっぱに分類すると「革製」と「それ以外」に分かれます。
ただし、機能としては素材が違えどもほとんど変わりありませんので好みで選んで頂いて全く問題ありません(それぞれの特徴は
前述参照)。
【豆知識】Q.革の価格に差があるのはなぜ?A.革製といえども動物の種類、使われる部位、そして最後はなめし方で価格が決まります(https://ja.wikipedia.org/wiki/皮革)。
【豆知識】よく革製品について「使い込むほどに味わいが出てきます」という表現が使われますが、これは半分本当で半分嘘です。適切なお手入れができて(丁寧な扱い、汚れケア、保湿ケア、防水ケア)はじめて美しいツヤや色へ変化していきます。正しく育てていきましょう。
留め具
留め具なし
ベルトやジッパーなど何も留め具がついておらず、ノートカバーのような感覚で開閉できます。
ベルト
最もオーソドックスなスタイルです。鞄の中で予期せず開いてしまう現象を防ぎ、耐久性に優れています。
スナップ
スナップに意匠が施されているなど非常におしゃれなものが多いです。
ゴムバンド
ベルトよりも解除しやすく人気ですが、経年劣化によりゴムが伸びてしまうという欠点も、、、。
マジックテープ
カジュアルな雰囲気でオシャレですが、繊維やホコリが付着すると留められなくなってしまいます。
マグネット
表に留め具が出ないため、非常にスマートなデザインになります。リフィルを入れすぎると閉じられなくなったり、磁気カードデータが無くなってしまうなどの欠点もあります。
ジッパー
一度閉じてしまえば、手帳のなかの付箋やメモ、カード類を紛失するリスクが低く堅牢です。しかし、なかにリフィルなどを詰め込みすぎるとジッパー故障の原因となります。
オプション[ポケット・ペンキャッチャー]
多くのバインダーは内側にポケットが付けられており、カードや名刺、を収納できるようになっています。常に手帳と共に携帯したいものがある方には大事な要素です。
【豆知識】近年、ペンのサイズによって太さを変えられるペンキャッチャーもあります。
※リフィルサイズによってはリフィルでペンキャッチャーを取り付けることができます。
KDM setting list
不定期更新KDMセッティングリスト「How about this?」
For biginners
「明日からすぐに使い始められる」ということをテーマにチョイスしてみました。
今回バイブルサイズを選んだ理由として、リフィルの種類が多く、機能拡張性が高いためです。慣れてきたら不足機能(名刺収納ポケットなど)を追加してみて下さい。
また、システム手帳使いにリフィル型パンチは必携です。リフィル以外でも穴をあけて綴じ込むことが出来る優れもの。
まずは、最小限の装備で情報整理をこの手帳一冊で完結できるようなイメージでセッティングしました。
To be continued
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Please wait.
謝辞
今回も最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。万年筆に続くスペシャルページ第二弾としてシステム手帳をフィーチャーいたしました。記事の中で述べたとおり、実は20年近く前の最盛期から徐々に市場が収縮している部門です。そのため、長年使っていたリフィル、時にはサイズが消滅してしまうということも近年出てきてしまいました。
世間では少し忘れ去られようとしてる傾向もありますが、KDMでは引き続き強化部門として頑張っていきます!
この記事が皆様の知的で楽しい人生の一助となることを祈って、結びの言葉とさせていただきたいと思います。